こんにちは、薬剤師カリムです。
薬剤師国家試験の勉強、お疲れ様です。
あなたは基礎科目が好きですか?
物理、化学、生物の基礎3科目は地味な内容で
病態治療や薬理に比べて興味を持てない人もいますよね。
特に物理は複雑な計算が多く、苦手意識を持っている人も
多いのではないでしょうか。
問題数も薬理や実務の内容が多いし、基礎科目より
そっちの勉強をした方がいいんじゃない?
そういう意見もちらほら聞こえてきます。
確かに、第101回国家試験から合格基準が変更され、
第106回からは出題基準やコアカリキュラムの改訂によって
より実務に沿った問題が出されるようになりました。
実践的な内容を勉強した方が効率がいいという意見にも一理あります。
ですが、断言します。
基礎3科目をしっかり身に付ければ、
薬剤師国家試験は合格できます。
僕は国家試験の勉強を本格的に始めたのが人よりかなり遅かったので、
本番直前まで死ぬほど苦労して勉強しました。
その中でも、小手先のテクニックに頼らず
基礎3科目をしっかり身に付けたことが
約1か月という短期間で合格できた理由だと考えています。
今回は基礎3科目を勉強することの重要性についてまとめていきます。
・法制度以外の科目はすべて基礎科目の応用で理解できる
・基礎科目の知識が無ければ実践問題は解けない
・国試最初の15問が基礎科目から出題される
1.法制度以外の科目は基礎科目の応用ですべて理解できる
薬と生命に関わる全てのことに、
生物と化学の知識が関わっています。
薬の動態や製剤を設計する上での解析や計算にはすべて
物理の知識が使われています。
基礎3科目なくして他の分野を理解することなんてできません。
できるのはせいぜい丸暗記くらいです。
丸暗記しようにも覚えることは膨大で、
出題傾向が変わったりすれば太刀打ちできません。
逆に、基礎知識がしっかりと身についていれば、
暗記を最小限にでき、
しかも忘れづらくなります。
理解のスピードも早まるので、
勉強効率も高まります。
すべての分野の点数を一気に伸ばすことも
充分に可能です。
実際に、僕は基礎科目の内容を応用しながら勉強することで
100点以上点数を伸ばすことができました。
具体的な方法論については他の記事で触れたいと思います。
2.基礎科目の知識が無ければ実践問題は解けない
昨今の国家試験では、実務の内容と理論を組み合わせた複合問題が
数多く出題されています。
治療に使う薬を考えるような臨床的な問題の選択肢が構造式だったり、
病態を考える問題で細胞の構造を問われたり、
基礎科目の中でも特に化学と生物の知識がなければ解けない問題が
多く出題されています。
薬理や治療の勉強を完璧にして、
薬の名前もほとんど覚えたのに、
構造式が分からなくて解けなかった。
めちゃくちゃ悔しくないですか?
その1問が合否の分かれ目かもしれませんよ。
3. 国試最初の15問が基礎科目 から出題される
そんなこと当たり前だ!
そう思いましたよね。
でも、この事実を軽く見ていると痛い目を見るんです。
僕の受けた第99回薬剤師国家試験は例年になく基礎科目(特に物理)の難易度が高かったと
言われています。
当時、必須問題は各分野ごとに正答率50%を超えなければ不合格という
足切りラインが存在していました。
基礎科目の難易度が高かったため、試験開始直後、
最初の15問の時点で不合格となった受験者がたくさんいました。
無事、合格していた僕たちも自信が持てず試験初日はずっと不安だったことを今でも覚えています。
僕の前に座っていた受験者は不合格を悟ったのか、午後の試験には帰ってきませんでした。
はじめての国家試験で緊張はピークです。
そんな中、出鼻をくじかれると
とんでもなくメンタルを乱されます。
特に必須問題は、
90問を90分以内に解かなければならない
という時間的なプレッシャーがあります。
最初の15問でつまづくと、最悪の場合、最後の問題までたどり着くことができません。
足切りラインが緩和された今でも油断はできないんです。
スタートダッシュで失敗しないためにも、
基礎3科目はしっかり勉強しておくことを強くお勧めします。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、基礎3科目が重要な理由についてまとめてみました。
試験全体の配点比重から、軽視されがちな基礎科目ですが、
これを勉強するメリットは計り知れません。
また、実際に薬剤師として働く今でもこれらの知識は役立っています。
是非、基礎科目を腰を据えて勉強してみてください。